行方不明調査と日本の現状
日本では失踪、行方不明者捜索に対して消極的な文化があります。海外では、行方不明者が出た場合にはラジオ放送で呼び掛けが行われたり、SNSが情報提供を促す広告を出したり、公共料金請求書に情報提供のチラシが同封されていたりします。こうした取り組みは欧米各国だけで行われているだけなのですが、世界有数の経済大国である日本だけ、なぜ行方不明者の捜索に積極的ではないのでしょうか?
日本が行方調査に積極的で無いのは失踪の理由に犯罪が関係していない事が大きな原因のひとつと言われています。日本が行った平成27年度版の行方不明者の統計によれば、犯罪関係のために失踪した人間は556人であり、全体のたった0.7%となっています。
日本では殆ど誘拐・拉致事件が発生しないという現状があるためです。もしも小学生以下の児童が行方不明になった場合には積極的な捜査活動が行われますが、青年以上の人間が行方不明となった場合には、積極的な操作活動はほぼ期待できません。
また、このような考えは警察だけでなく、国民も同じで、児童の失踪ならば積極的に協力するけれども、行方不明者の大半を占める青年以上の失踪は事件性が薄いと積極的な協力を行おうとはしません。
探偵が行方不明者を捜索することはできますが、それは探偵が様々な手法を用いて、多くの人間からの情報提供を促しているにすぎません。日本も失踪者を見つけ出せるよう国民が動かなければいけません。